理想のジュニアサッカークラブをつくろう!

【ジュニつく!】少年サッカーコーチのチーム運営記

卒団大会が増えてくると…

ども! 幹です。
今回は、卒団大会について。

 

もう卒団なんだなと実感します

この時期卒団大会が増えてきます。うちのチームも多くの大会に参加させていただけてとてもうれしく思っています。
と同時に、もう卒団してしまうんだなと感じます。うれしい気持ちと寂しい気持ちが半々といったところです。
さて、この卒団大会にどういう気持ちで臨むのか、いろいろと意見が分かれるところです。

 

良い結果は欲しいよね?

どの大会・試合も同じですが、とにかく勝利を目指して戦うことはスポーツの原則だと考えています。
指導者も子どもも勝利のために何ができるかを考え勝利に向かって力を尽くすことで初めて責任感や成長します。
「負けてもいいよ」なんていう姿勢で試合に臨むことほど意味のないものはありません。

という前提ではありますが、チームとして一つ考えないといけないことがあります。
それは「全員出場」 にこだわるか、「実力優先」に徹するかです。

私は、その日一度も試合に出ない、という采配は絶対にしません。
練習試合や招待を受けた大会などは時間の差はあれ全員に出場してもらいます。
(もちろん怪我などの特別な事情は別です)
U-12のトーナメントなどの大事な試合でも、試合状況によって積極的に選手交代をします。
出場時間を均等にというのは難しいですが、「5分しか出なかった」みたいなことが無いよう、できるだけ出場時間が増えるよう配慮しているつもりです。

ただし、これにはチーム内からの批判も多いです。
勝てる試合を逃すこともしばしばあるからです。

 

サッカーとして勝利を目指すのは当然のことですが、それには大前提があります。
育成を犠牲にしてまで勝利を目指すことをしないことです。
選手は育成年代、それも小学生です。
小学生で試合に出られなくて上手くなりますか?
試合に出られない子が中学生になってサッカーを続けたいと思いますか?

子どもたちの中でも選手の起用について不満に思う子がいます。
中には、メンバーを見て「これじゃ勝てないよ」と諦めの気持ちがプレーに出てしまう子もいます。その度に、

「与えられた条件の中で勝利を目指すこと。それができないなら試合に出る資格はないよ」
と伝えます。
子どもたちの気持ちも十分わかるんです。それでも選手全員の成長を諦めてはいけないと考えています。
そして、このやりとりを繰り返すことで理解をしてくれる子も増えてきます。
自らコーチングや選手のサポートなどに気を配れるようになってくる子もいます。

 

勝たなくたっていい?優勝で締めくくりたい?

さて問題は保護者です。
私の耳に聞こえることは少ないのですが、いろいろと意見があるようです。

先日の卒団大会の際も、一学年下のエースを呼ばないのか?と不満に思った方もいたようです。
優勝したい気持ちはわかります。私だってできれば優勝させてあげたい。
でもそれは育成を犠牲にしない条件つきです。

 

逆に勝たなくたって自分の子が試合に沢山出て欲しい、という方もいるようです。
その気持ちも痛いほどわかります。
試合に出られるのは8人。選手が9人以上居れば必ずベンチスタートの子はでます。
でもチャンスはあります。そのチャンスをものにするために努力することが成長につながります。
一つ言えるのはスタメンだけでなく全員で戦っている、ってことです。
聞こえがいいかも知れませんが、
この学年は(少なくとも子供たちは)その気持ちでいてくれるようになりました。
それは私が采配する時は、必ず試合に出場させるからです。
そのためにいつでも試合に出る準備をして、活躍してやろうという気持ちでいてくれます。

最後までやりきること

指導者、保護者を含めた大人は、育成の上に勝利がついてくることを忘れてはいけません。
子どもたちには勝利のために全力を尽くす気持ちを持ってもらう必要があります。
育成を理由に勝利を目指さないのも、大人が勝ちにこだわりすぎて育成を犠牲にするのもいけません。

残り2回の卒団大会は、子どもたちが「やりきった!」と思えるように全力を尽くしたいと思います。


今回はこれでおしまいです。
それでは!