理想のジュニアサッカークラブをつくろう!

【ジュニつく!】少年サッカーコーチのチーム運営記

卒団式

ども! 幹です。
今回は、卒団式について。

 

卒団式・・・開催できるのか?

新型コロナウイルス・・・憎いです
いつもと同じような卒団式ができません。
うちの卒団式は近くの集会所を借りささやかながらアットホームな会で、私は大好きです。
今回はコロナウイルスの影響で施設も借りることができないし、なにより密集空間で大人数が過ごすことができません。
6年生を送り出すにはどうしたらよいか?ここ1か月のチームの大きな課題でした。
残念ながら盛大に送り出す方法は見つかりませんでしたが、6年生とその保護者、指導者だけで集まって開催することになりました。

 

いつもと同じにはできない

場所は近所にある知り合いの農家さんにお願いし、利用していないスペースを使わせていただきました。
この日はとても暖かく、屋外で過ごすにもピッタリのまさに春の陽気でした。
桜も咲いていて、普段とは違う華やかさもありました。
これはこれでとても思い出に残る式になったと思います。
総勢40名、90分限定での開催。本当は他の学年にも見送ってもらいたかったですがこればっかりは仕方がありません。

 

果たしてやり切れたか?


限られた時間ということもあり、子どもたちからの感謝の手紙を中心に会は進んでいきます。
みんな一様に親御さんへの感謝の気持ち、チームメイトや私たち指導者への感謝の気持ちを伝えてくれました。
その話を聞くたびに、
「この子たちにやり切らせてあげられただろうか」
「そもそも自分が自信をもってやり切ったと言えるだろうか」
という思いが湧いてきました。これは毎回同じ感覚です。
やりきった、と言い切れた年は今まで一度もなく、いつも「ああすればよかった」という気持ちが残ってしまいます。

いつもは涙を流す子も多いのですが、今回は屋外でのんびりした環境での開催だからか途中まで誰も感極まることはありませんでした。


みんなが涙を流したのは最後に読んだキャプテンの手紙でした。
この子は兄貴分的にみんなをまとめるわけではなく、ちょっとクールでコーチングも少なめ。プレーでチームを引っ張ってきた選手です。
彼の手紙を要約するとこんな内容です。


「僕は一年前にキャプテンに指名されたとき、絶対にできないと不安でした。キャプテンなんて向いていないと幹コーチを恨みました」
「最後までキャプテンとしてちゃんとできたとは思っていません。だけど経験できてよかったと今は思えます」
「チームのみんな。いいキャプテンになれなくてごめんなさい」

と言ったところでこの子が泣いてしまいました。
子どもたち含めみんなもらい泣き。農家のおばさんまで…。


でも私が一番心に響いたのは最後の言葉でした。
「中学に行ったら、もっとチームをまとめられる選手になりたい」
一年前まではチームをまとめるどころか好き勝手なことをやっていた子が、こんなことを言ってくれるとは。
うれしい反面、いつも心の重りになっていたんだな、と申し訳ない気持ちにもなりました。
でもこのチームはこの子がキャプテンで良かった、と心から思うことができました。

6年生の未来に幸あれ

最後の最後で1か月間活動できなかったこと、悔しい気持ちもあります。
最後の大会に臨ませてあげたかったし、いつもと変わらぬ活動をしていつもと同じ卒団式を迎えたかった。
でもそんなことでそれまでの努力が無になるわけじゃありません。サッカーを通じて充実した小学生時代を送り、多くの仲間を得ることができました。
胸を張って中学生になってほしいな。苦しい時は仲間を頼ってもいいんです。その仲間には私も含めた「元居たチームのコーチ」もしっかり入っているつもりです。

新たな希望溢れる新生活での活躍を期待しています。

 

今回はこれでおしまいです。
それでは!