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【ジュニつく!】少年サッカーコーチのチーム運営記

子ども同士のコーチングは必要?

ども! 幹です。
今回は、子ども同士のコーチングについて です。

 

コーチングが上手い選手いますよね?

試合中の味方選手への指示や声かけが上手い選手がいます。
高学年になるとディフェンスラインの修正や「ナイスシュート」「ドンマイ」などの声かけができる子は多いです。
が、中にはもっと細かく的確に指示できる子もいます。

先日の試合で私が見た中で「一番」といっていいほどのコーチングをしている子を見ました。
「一番」というのは細かさです。

 

・パスをもらう味方選手の背後に相手選手が迫っているとき
「敵 2m右うしろ!」
「フリー! 7番詰めてきてないよ!」

・味方にボールを預けたあと自分はウラへ走りながら
「もう少し溜めて。。。ヘイッ!」と言って折り返しをもらうタイミングまで指示

・相手ゴール前でのCKの際、味方GKに
「ズレてるよ、右に2m、前に3m」

なんかすげー と思いましたが途中で気づきました。
彼の指示に誰も従いません。
というより彼の場合、指示ではなくほとんどが状況の説明だけです。
他の選手はそれを参考にしながら自分でプレーを選択しているようでした。

それにしても細かいな、と感じたので試合後、そのチームのコーチに聞いてみました。

 

幹「積極的にコーチングができる選手がいますね」

相手コーチ「ははは。細かいですよね。なかなか周りがついていけなくて」

幹「でも周りの子は、自分たちで判断している感じですよね」

相手コーチ「いやいや、逆の選択をしがちなんですよ」

 

どうやら、あまりにもコーチングが細かすぎて、周りの子が嫌になってしまい言うことを聞かなくなったそうです。
個々に判断しているというよりは、言いなりになりたくないだけ、のようです。
せっかく、周りをみてコーチングできても、こうなってしまうともったいないですね

 

うちのチームの場合

うちのチームでも積極的にコーチングしてくれる子が2人います。それぞれタイプが違います。

◯A君:ミスについてのコーチングが多い
「そこ、プレス遅いよ!」
「ボール持ちすぎ!」

いいプレーを褒めてくれることもありますが、サッカーなんでミスだらけ。必然的に常に指摘をしっぱなしな印象です。


◯B君:的確に指示(できる場面あり)
「相手来てるよ。戻していいよ」
「僕、後ろカバーするから、取りにいって!」

的確な指示ですが、すべて自分がサポートできる場合に限られます。
自分のプレーをサポートしてもらう指示や、自分が関与しにくいプレーについては指示できません。

 

コーチングを教えるのは難しい

私はコーチング対して子供たちに細かい指示はしていません。伝えているのは、

①チーム全員ならピッチ全体を見ることができる
②キツく言われても傷つくな

意図は以下のとおり。
①は 一人では360℃見れないから、みんなの目で情報を入れてそれを共有すること。
②は 気を遣って言葉を選ぶ時間はないし、そこを責めると喋れなくなってしまう。


6年の最後のこの時期になってもA君は変わりません。周りが慣れてきてくれました。でもお互いに言い合うようになり、相手にリードされ始めるとかなり厳しいコーチング合戦になります。ケンカすんな(・´з`・)

変わったのはB君です。
彼はサッカーの技術が高くありません。身長もクラスで前から数えた方が早いらしく、足も速くない。
武器はシンプルなプレーと献身性。そしてコーチングです。
春に数試合、センターバックを任せたところ見事にはまり、味方のサポートや素早い判断で相手の攻撃を防いでくれました。
ヨーイドンの競争では走り負けてしまいますが、一歩目が相手よりも速く先にボールに追いついてくれます。
コーチングが大きく変わったのが、夏の強豪ジュニアユースのセレクションでした。
チームメイト数人でセレクションを受けたのですが、彼だけが二次まで進みました。その中でコーチングを褒められたそうです。
三次には上がれなかったものの、悔しい気持ち以上に自信になったようです。
それ以降は、自分が関与しないサイドへのポジション指示や厳しい指示などもできるようになり彼がチームを動かしているな、と感じる試合も増えてきています。

A君とB君それぞれの良さがありチームの力になっています。

 

コーチングだけでプレーが変わる

結論、子どものコーチングはチームの力になる上に、個人の実力も向上すると考えています。
反面、厳しすぎるコーチングはチームがぎくしゃくしがちです。
それでもある程度は子どもたちに任せるのが良いと思います。内容についてコーチからうるさく言いすぎると喋れなくなってしまいますので。
チームがバラバラにならないよう、ある程度の介入は必要です。その匙加減はコーチの腕の見せどころですよ~。

 

今回はこれでおしまいです。
それでは!