理想のジュニアサッカークラブをつくろう!

【ジュニつく!】少年サッカーコーチのチーム運営記

サッカーと勉強の両立

ども! 幹です。
今回は、サッカーと勉強の両立 です。

 

勉強しない子は居ねがー

みなさんのチームはどうでしょう?
「宿題なんてやってない!っていうかやらない!」
「学校は休み時間と給食と体育に行っているだけ!」

みたいな子はいませんか?
うちのチームで1人いました。上記は両方とも彼の発言です・・・。

最近は都市部では中学受験が増えている、というのは以前の記事でご紹介しました。

 

football8.hatenablog.com

 

昨今、学力の地域格差が問題となっていますが、小学生と密接に関わる少年サッカーコーチの中には実感しているかたもいるかも知れません。
当たり前ですが、勉強ができるに越したことはありませんよね。

えー!? 小学校から勉強勉強言わなくていいじゃん。

って方もいるかも知れませんよね。
確かに・・・。
それでも小学校時代から取り組んだ方がいいと考えています。

 

勉強はなぜ必要なのか?

ちょうど先日、うちのチームの子たちの中学受験の結果が出ました。
受験した3人中、
第一志望合格:1名
第二志望合格:2名

3名とも進学先が決まったようでひと安心です。

このように中学受験をする子は当然勉強をするわけですが、受験をしない子が勉強をするべき理由ってなんでしょう?

それは「習慣」化だと考えています。

  • 机に向かう習慣。一日30分でも構わないから毎日続けること。
  • 遊びより前に宿題を終わらせる習慣。

この2つを習慣化することが中学高校に進んだ後に活きてきます。

教材は何でも構いません。ベネッセなどの通信教育や簡単なドリルでも。
その学年のレベルにあったものさえ選べば良いと思います。塾に行く必要なんてありません。

これサッカーでも同じですよね。子どもの今のレベルに合わせたトレーニングを毎日行うこと。サッカーでこれができれば上達しそうな気がしませんか?

中学生になり比較的すぐ試験が行われます。よく考えればわかるのですが、そのタイミングではすでに高校受験に向けた勝負が始まっています。


ボールの蹴り方が身についていればパスやシュートができるように、勉強の習慣が身についていれば試験に向かうことも怖くありません。

今の時代、サッカーが上手くても強豪高校に入るためには学力を求められます。サッカーをやり切るためには勉強も必要ということになります。

 

勉強ばかりになってもダメ?

勉強ばかりしている子に学力で追いつくことはできないんじゃないか?と思われるかたもいると思います。
当然勉強量が違うので勉強に特化した方が有利ではあります。
なかには、中学3年の早いタイミングでサッカーを引退し、勉強にシフトする子もいます。
でも迷信的によく言われることなんですが、
「部活をやり切った子の方が受験まで脅威の集中力を発揮して学力が爆上がりする」
これある意味事実だと思います。ただし、集中力が発揮できれば、という条件付きです。
集中力を発揮するためには、勉強をすることの「習慣」が必要です。あまりにも勉強慣れしていないと集中力が続きません。公立であれば内申点も必要ですしね。
それでも逆転の可能性は十分にあると思います。

 

サッカーはやり切って勉強もやる

両方やり切るためにも、その準備段階である小学生時代に勉強する「習慣」をつけることが双方によって良い影響を与えると考えています。
時折子どもたちにもその話をしますが、これは家庭でいかに促すかによるので保護者の頑張りが必要です。


最後に、3年前の卒団生が私に聞いてきた内容を紹介します。
「勉強なんて関係ないくらいサッカーが上手くて、J下部に余裕で入れる子にも勉強しろって言うんですか?」


あまりの真剣さにちょっと笑っちゃいましたが、こう答えました。

 

「言うに決まってるだろ。メッシだろうがネイマールだろうが小学生だったら絶対言うよ」


ほんとに言うと思います。だって賢くなきゃサッカーで一流になれないですしね。


今回はこれでおしまいです。
それでは!

子ども同士のコーチングは必要?

ども! 幹です。
今回は、子ども同士のコーチングについて です。

 

コーチングが上手い選手いますよね?

試合中の味方選手への指示や声かけが上手い選手がいます。
高学年になるとディフェンスラインの修正や「ナイスシュート」「ドンマイ」などの声かけができる子は多いです。
が、中にはもっと細かく的確に指示できる子もいます。

先日の試合で私が見た中で「一番」といっていいほどのコーチングをしている子を見ました。
「一番」というのは細かさです。

 

・パスをもらう味方選手の背後に相手選手が迫っているとき
「敵 2m右うしろ!」
「フリー! 7番詰めてきてないよ!」

・味方にボールを預けたあと自分はウラへ走りながら
「もう少し溜めて。。。ヘイッ!」と言って折り返しをもらうタイミングまで指示

・相手ゴール前でのCKの際、味方GKに
「ズレてるよ、右に2m、前に3m」

なんかすげー と思いましたが途中で気づきました。
彼の指示に誰も従いません。
というより彼の場合、指示ではなくほとんどが状況の説明だけです。
他の選手はそれを参考にしながら自分でプレーを選択しているようでした。

それにしても細かいな、と感じたので試合後、そのチームのコーチに聞いてみました。

 

幹「積極的にコーチングができる選手がいますね」

相手コーチ「ははは。細かいですよね。なかなか周りがついていけなくて」

幹「でも周りの子は、自分たちで判断している感じですよね」

相手コーチ「いやいや、逆の選択をしがちなんですよ」

 

どうやら、あまりにもコーチングが細かすぎて、周りの子が嫌になってしまい言うことを聞かなくなったそうです。
個々に判断しているというよりは、言いなりになりたくないだけ、のようです。
せっかく、周りをみてコーチングできても、こうなってしまうともったいないですね

 

うちのチームの場合

うちのチームでも積極的にコーチングしてくれる子が2人います。それぞれタイプが違います。

◯A君:ミスについてのコーチングが多い
「そこ、プレス遅いよ!」
「ボール持ちすぎ!」

いいプレーを褒めてくれることもありますが、サッカーなんでミスだらけ。必然的に常に指摘をしっぱなしな印象です。


◯B君:的確に指示(できる場面あり)
「相手来てるよ。戻していいよ」
「僕、後ろカバーするから、取りにいって!」

的確な指示ですが、すべて自分がサポートできる場合に限られます。
自分のプレーをサポートしてもらう指示や、自分が関与しにくいプレーについては指示できません。

 

コーチングを教えるのは難しい

私はコーチング対して子供たちに細かい指示はしていません。伝えているのは、

①チーム全員ならピッチ全体を見ることができる
②キツく言われても傷つくな

意図は以下のとおり。
①は 一人では360℃見れないから、みんなの目で情報を入れてそれを共有すること。
②は 気を遣って言葉を選ぶ時間はないし、そこを責めると喋れなくなってしまう。


6年の最後のこの時期になってもA君は変わりません。周りが慣れてきてくれました。でもお互いに言い合うようになり、相手にリードされ始めるとかなり厳しいコーチング合戦になります。ケンカすんな(・´з`・)

変わったのはB君です。
彼はサッカーの技術が高くありません。身長もクラスで前から数えた方が早いらしく、足も速くない。
武器はシンプルなプレーと献身性。そしてコーチングです。
春に数試合、センターバックを任せたところ見事にはまり、味方のサポートや素早い判断で相手の攻撃を防いでくれました。
ヨーイドンの競争では走り負けてしまいますが、一歩目が相手よりも速く先にボールに追いついてくれます。
コーチングが大きく変わったのが、夏の強豪ジュニアユースのセレクションでした。
チームメイト数人でセレクションを受けたのですが、彼だけが二次まで進みました。その中でコーチングを褒められたそうです。
三次には上がれなかったものの、悔しい気持ち以上に自信になったようです。
それ以降は、自分が関与しないサイドへのポジション指示や厳しい指示などもできるようになり彼がチームを動かしているな、と感じる試合も増えてきています。

A君とB君それぞれの良さがありチームの力になっています。

 

コーチングだけでプレーが変わる

結論、子どものコーチングはチームの力になる上に、個人の実力も向上すると考えています。
反面、厳しすぎるコーチングはチームがぎくしゃくしがちです。
それでもある程度は子どもたちに任せるのが良いと思います。内容についてコーチからうるさく言いすぎると喋れなくなってしまいますので。
チームがバラバラにならないよう、ある程度の介入は必要です。その匙加減はコーチの腕の見せどころですよ~。

 

今回はこれでおしまいです。
それでは!

オーバーコーチングとノーコーチング

ども! 幹です。
今回は、オーバーコーチングとノーコーチングです。
どちらも指導者講習などで耳にしますよね。

 

それぞれの意味は?

◯オーバーコーチン

オーバーコーチングを一言でいうと「過度な指導」でしょうか。
選手に指示を出しすぎて自由な発想や判断を奪ってしまうことを指します。
試合中にポジションを指示しすぎたり、子どもの失敗の前に先回りして正しい(とコーチが思っている)選択をさせてしまいます。
親の立場ならそうしてしまう気持ちはわかりますよね。ただコーチがこれをやってしまうと問題があります。
基本コーチと選手という関係性があるので、コーチに意見できる選手はあまりいません。そうなると優先順位の最上位が、コーチの顔色を窺いながら正解を探す作業になってしまいます。
コーチも子供たちの間違いを探すことがメインになります。
あまりにひどいとピッチで動けなくなってしまう子がでてきます。最悪ですよね。

 

◯ノーコーチン
オーバーコーチングとは逆に、指導をしないことを指すのですがちょっとイメージ付きにくいかもしれません。
私が考えるノーコーチングは以下の2とおりです。

  • 「自分で判断」という言葉で全てをすます。
    何がセオリーかなどの指導もなく選手に任せっきりにしてしまう。「当然わかっているよね?」とか「当たり前のことは当たり前にしろ」というスタンスなので選手は正解が分からない。
    「どうしたらいい?自分で考えてみて」と言うわりに、コーチの判断と違った場合に「その判断は違う」などと否定する。

  • 特定の選手だけに手厚く指導しそれ以外の子への指導はおざなり
    これはえこひいきってやつですね。コーチの前に大人として失格です。

改善は難しい

こういう方がチームの中で中心的な存在になってしまうと、改善するのが難しいんです。
誰も意見ができない状態になってしまいやりたい放題。しかも本人は正しいことをしているつもりでいます。
他のコーチが選手をフォローして上がられればまだマシですが、影響されてしまうとさらに深刻な事態になります。

 

コーチ間で意見を言い合える環境を維持することが大切ですが、難しいですか?
でも大事な子どもたちが苦しんでしまうわけです。言いにくいかもしれませんが戦う大義名分はあなたにあります!
って誰をあおっているのかわかりませんが、私はいつもそのつもりで取り組んでいます。

 

うちのチームは大丈夫かな・・・?

ちなみにうちのチームの子供たちは私に平気で意見してきます。
その都度、こういう意図だよ、と説明しますが結構大変です。でもこの関係性は理想に近いかもなと思っています。

子どもたちの話を聞いて、なるほどなと思うこともよくあります。
ピッチの中の子供たちにしかわからないこともあるので、セオリーはセオリーとして指導しますが、その場の状況判断は尊重したいと思います。


コーチも子供たちから学べるなんて幸せですね。気が抜けないけど・・・。

 

今回はこれでおしまいです。
それでは!